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ウインズ新横浜について


以下の情報は, Wikipedia/場外勝馬投票券発売所JRA(日本中央競馬会)ホームページ
その他現地調査など行いまとめたものです。

ウインズの建設は,新横浜の歴史にとって大きな転換点となり得るのか。

現在,いろいろな意味で「日本中央競馬会 場外勝馬投票券発売所(通称:JRA WINS)」の新横浜への建設が話題となっているが,現時点で判明した情報などをまとめた。(2007年5月6日記)

追記:開業は2008年6月21日と決まったことが発表になりました.(2008/3/10追記)

追記2:開業は2008年6月21日開業後の様子レポートはこちらをご覧下さい.(2008/6)


(仮称)ウインズ新横浜の設置概要については以下のとおり。
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JRAが2005年11月25日 農林水産大臣による設置承認が得られたことを発表。

設置場所 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目−15
計画概要
       [規模]地上8階地下3階建(延床面積:約21,000平方メートル)
       [窓口数]162窓
来場予測 1日平均:約31,500名
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場所は,2丁目−15番地のブロックであり,表側は駅前のセントラルアヴェニューに面している。裏側はラーメン博物館の通りであり,ラーメン博物館の左斜め向かいである。(MAP)

(ラーメン博物館は2008年,現・博物館向かって右隣,および道の向かい側に,2つの新ビル建設を計画している。後者のビルとウインズが隣同士となる。これらの開業についてはindexの年表および旧日記を参照されたい。)

なお,公式に発表されている情報は見つけられなかったが,現地の掲示によればビルの完成予定は2008年5月である。掲示には,駐車場90台 とも記載されている。
更に,これも特に公式発表は見つからないが,近隣に立体駐車場も同時期完成が予定されている。JRAの建設工事入札公告P.8,および現地の掲示によれば,新横浜2−14(ラーメン博物館の並びで,駅前公園に突き当たった角(MAP))に,地下1階地上6階7層,駐車台数 186台,駐輪台数 約400台,延床面積 約5,900屬箸里海箸任△襦
東京近辺で,専用駐車場を有する初のウインズ(競馬場除)であり,本館+立体駐車場の,すべてが一般客用とは限らないが,合計では276台分である。
比較のため下表に,東京近辺のウインズの概要を示した。

  総窓口数 駐車場 駐輪場
ウインズ銀座 230 - 約40台
ウインズ銀座通り 13 - -
ウインズ/エクセル後楽園 679 - 約750台
ウインズ錦糸町東館 263 - 約450台
ウインズ/エクセル錦糸町西館 181 - 約260台
ウインズ/エクセル浅草 396 - 約1,000台
ウインズ新橋 66 - 約60台
ウインズ/エクセル汐留 152 - 約260台
ウインズ新宿 101 - 約50台
ウインズ渋谷 132 - 約90台
ウインズ立川A館 170 - -
ウインズ立川B館 130 - 約500台
エクセル田無 38 - -
ウインズ横浜A館 265 - 約120台
ウインズ横浜B館 90 - -
エクセル伊勢佐木 76 - 約60台
ウインズ新横浜(予) 162 約280台 約400台

表中,「エクセル」というのは,有料定員制のエリアのことであり,ウインズ新横浜にもこのエクセルフロアの設置が計画されている。その他,多数の椅子席や最新映像機器の設置も予定されているようである。
総窓口数規模では,他のウインズに比べれば中程度といったところであり,ウインズ横浜A館+B館(JR桜木町駅と京急日ノ出町駅の間あたり)と比べると半分弱である。



一日の平均来場者予測:31,500人というのが,レース開催のある土日のことなのか,あるいは開館日すべての平均なのかは不明であるが,他ウインズの来場者数データが見つからないため,相対的にどの程度の混雑が予想されるかは不明である。JRAによるこの数字の見込みがどの程度確からしいものなのかも不明。

この数字が真実なら,定休日(場所によるが,祝日+最終火曜日定休の場合が多い)をのぞき毎日,アリーナの収容能力の2倍近い来場者が新横浜に押し寄せることになるわけであるが…



ところで,今更ウインズを(新横浜にせよどこにせよ,)新設する意味とは何なのか。



以下,JRA事業報告書他より引用したデータをまとめた。

下図は,過去の中央競馬の勝馬投票券(馬券)年間売上げ金額の推移を示す。


馬券の総売り上げ()は,4兆円に達した1996年をピークに,2006年では約2.8兆円と7割にまで落ち込んでいる。図中に記載した「競馬ファンでなくとも一度は耳にした超スターホース」の活躍期間であるが,こうした時期に馬券の売上げが飛躍的に伸びてきたことは間違いないであろう。ただし,1997年以降は馬券の売上げには必ずしも結びついていないようである。
記憶に新しいディープインパクトの活躍期間は一時的に売上げ低下が鈍っているようにも見えるが,引退(2006年末)後,2007年のG汽譟璽垢稜笋蠑紊欧倭闇比で軒並み90%程度らしいので,ふたたび下降線をたどり始めたと考えられなくも無い。
ウインズのみでの売上げ()の落ち込みは更に顕著であり,ピーク時約2.3兆円あったものが,2006年ではついに1.0兆円を割ったようである。(※レースを開催していない競馬場での売上げを含まない)
また,電話投票(;インターネットでの投票を含む)の普及はかなり進んでいる。

JRAの発表によれば開催競馬場の入場人員も毎年着実に減少しているものの,推定総参加人員,いわゆる「競馬人口」は,インターネットでの馬券購入者を含めてさほど減少していない の だ そうである。
確かに,深夜の競馬TV番組はそれなりに盛り上がっているようであるし,競馬をスポーツ観戦ととらえて楽しむ人は増えたのかもしれないが。
いずれにせよ, ウインズで馬券を買う人の数がかなりの勢いで減少中であることは間違いない。



「そうは言っても,大きなレースのある日はやはり周辺の混雑が予想されるのではないか」と考えられなくもないので,引き続いて,下図に,年間の総売り上げ()と併せて伝統G15レース※の売上げ(;右軸)推移をまとめてみた。

※伝統G機1985年からのG偽チ:天皇賞(春)・(秋),宝塚記念,有馬記念,マイルCS,安田記念,ジャパンカップ,
        皐月賞,菊花賞,ダービー,桜花賞,オークス,エリザベス女王杯,朝日杯3歳S,阪神3歳S
なお,エリザベス女王杯は番組路線変更(牝馬クラシックを秋華賞に譲り古馬牝馬へ),朝日杯3歳S ・阪神3歳Sは名称変更 などあり.

こうして見ると,総売り上げの,ピーク時以降の落ち込みが3割であるのに比べ,G汽譟璽后陛計のため86年以降の新設分を含まない)の売上げは5,800億円から3,300億円と,4割を超える激しい落ち込みである。いずれのG汽譟璽垢睥祿阿任呂覆い,具体例をひとつだけ挙げる。

1996年 第41回有馬記念 売上金額 875億円(1競走では世界記録)
2006年 第51回有馬記念 売上金額 440億円

2007年時点では年間のG汽譟璽洪自体が約30と大幅に増設されているので何とも言えないが,「大レースの日に限っては,過去のピーク時なみの人数がウインズに来場する」とは言えないようである。

ところで,ディープインパクトはここ2,3年をよく支えたと言えるのではないか。あるいは競走番組の整備や,地方・海外との交流活発化や,馬券種類の多様化などのJRAの方策が功を奏した のかもしれない。

ともあれ,2007年は,5月6日現時点までで行われているG偽チでの馬券売上げは,前述したように2006年比ほぼ1割減である。以下に具体的な数字を示す。

レース名 2006年→2007年の売上げ変化率
2007/2/18 フェブラリーS 89%(▼11%)
2007/3/25 高松宮記念 92%(▼8%)
2007/4/ 8 桜花賞 90%(▼10%)
2007/4/15 皐月賞 89%(▼11%)
2007/4/29 天皇賞・春 90%(▼10%)

いずれも全国的に天候不順などはない。
今後も毎年こうした減少傾向が続くのかどうかは不明ではある。

JRAによるウインズ新横浜の計画は,馬券の売上げが現在のような減少傾向になることが,まだ想定されない時に立てられたものであろう。馬券売上げの減少傾向に先が見えてこないことなどから,むしろウインズ新横浜を含めたJRAの先行きが国民として懸念されてしまう状況かもしれない。
(横浜市が一時,独自に勝馬投票券発売税を課すことで総務省ともめていたが,いずれにせよJRAの収益が国庫に納付されていることに変わりはない。)
建つことに決まった以上は,地域との共生を図りながら,新横浜をむしろ活性化してくれる施設になることが望まれる。またウインズ新横浜が少しでも国の収益増に貢献することを願う。
もうひとつ,来場する人は,なまじ専用駐車場があるからといって車で来られることは避けたほうがよろしいかもしれない。
万が一駐車場があふれると,新横浜地域の駐車禁止取り締まりはなかなか厳しく,町内コインパーキングも不足がちな上,安くはない。さらには地域との共生を図る意味も含め,来場の際はぜひとも公共交通機関か自転車を利用されることをお勧めしたい。



最後に,建設決定までの経緯について,あいまいな情報も含めて以下に記しておく。



2005年よりかなり前から,新横浜へのウインズ新設は話題となっていた。



2002年ごろには,町内に建設反対のたて看板などが見受けられた。



検討の過程で,新横浜町内会の当時役員とJRAとの癒着を指摘する声などが一部無くはなかったらしいが,真偽については不明である。なお新横浜には,主として企業や商店中心に構成される町内会とは別に,新横浜自治会という組織も存在するが,こちらは建設反対派だったようである(当時)。



一時的に,「地域住民のための映画館の併設」案も検討されたようであるが,現在はそのようなプランはない。全体的には,組織立っての大きな反対運動は見受けられなかった感がある。



2007年3月24日には,ウインズ建設の近隣対策費の名目で現金を脅し取ろうとしたとして,2人が逮捕された事件が報じられた。工事の施工主は,コンサルタント等に近隣対策を依頼していたが,容疑者らは自分の会社も対策にかかわったのに費用が支払われなかったとして工事の総括責任会社を中区の暴力団事務所に呼び出し,3,000万円を要求した(※要約)そうである。  ※引用:カナロコシンヨコのサイト過去ログにもコメントがあるが,ウインズ建設にはこうしたきな臭い話もついてまわったりするようである。



なお2002年1月時点では,総務省より,以下の様な勧告がなされていたことを最後の最後に記しておく。


「売上げの落ち込みが続いている今日の状況の下では、多額の投資を必要とするウインズの整備を続けていくことは、支出の硬直化を増幅させる結果をもたらしかねず、売上げの確保を図る上で勝馬投票券発売所の拡充が必要であるとしても、投資効率の有利性が明らかな場合に限って行うなどの配慮が必要となっている。

したがって、農林水産省は、競馬会に対し、勝馬投票券発売所の効率的な運営を図る観点から、1.ウインズの新設については、厳に抑制し、2.既設のウインズについては、必要に応じ縮小・撤退することも含め、経費の節減を図るよう指導する必要がある。」

(引用元:特殊法人に関する行政評価・監視結果に基づく勧告



以上。





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